銅酸化膜の除去能力が非常に高いCUシリーズ。
銅は酸化により銅表面に酸化銅を形成し、赤~黒褐色に変色します。さらに銅素材を加工すると、切削油、水などの付着が原因となり、銅表面の酸化が進み、油汚れと共に黒褐色のマダラ状・手袋の形が残ったシミが生じます。銅は酸化しやすいため、そのままにしておくと再び赤黒い色になってしまいます。
CUシリーズはそのような問題に対して抜群の効果を発揮し、褐変・黒変色した銅、真鍮などの銅合金の酸化皮膜を除去し、素材本来の色に戻します。
また、CU-600は有機酸を配合している中性の銅酸化膜除去剤です。原液を希釈してご使用いただけるため低コストで、変色した銅・真鍮を浸漬するだけで簡単に変色除去できます。
少量販売を希望されるお客様のご要望にお応えして、4Lでの販売を開始いたしました。“テスト的に使用したい” 、“月の使用量が少ない”など少量をご希望の場合にご利用ください。
銅変色除去剤処理後には、BTシリーズ (銅変色防止剤)をお使いいたくことで銅表面に酸化被膜を形成し、銅の変色を防ぎます。



銅酸化膜除去剤CU-500
銅酸化膜除去剤CU-600、
製品名
銅酸化膜除去剤CU-500、銅酸化膜除去剤CU-600
用途
銅・真鍮・銅合金・ニッケルの酸化膜除去剤
特徴
- CU-500
- 特殊な有機物質を配合した、硝酸に変わる銅酸化スケール除去剤です。
- CU-600
- 銅の酸化膜表面に加工油・汚染油が付着している場合でも、脱脂を兼ねて銅の変色 (スケール)を除去します。中性の為、長時間浸漬しても銅素材は腐蝕しません。
※油が大量に付着している場合は、事前に脱脂処理を行ってください。
属性
- CU-500
- 酸性
- CU-600
- 中性
荷姿
20L/キュービーテナー、4L/ポリ瓶(CU-600のみ)



使用工程例
01
低電流部分のつきまわりが良好になります。
02
CU-600処理で表面がクリーンになりますのでムラなく変色防止できます。
03
ニッケルめっき後の白い酸化膜がCU-600で処理することにより除去できます。

製品試験
CU-600による銅酸化膜除去試験を行いました。
処理条件
- 濃度
- CU-600 50%
- 温度
- 常温
- 試験時間
- 1分
- 処理条件
- 浸漬→水洗 (表面がクリーンになるので、次工程の表面処理に最適)
- テストピース
- 黒変色した銅板
- サイズ
- 80mm×45mm
- 素材
- 純銅

処理前

処理後

処理条件
- 濃度
- CU-600 原液
- 温度
- 常温
- 試験時間
- 30秒
- 処理条件
- 浸漬→水洗→銅変色防止剤BT-5浸漬→水洗
- テストピース
- 銅パイプと真鍮ネジの褐変部品
- サイズ
- 80mm×45mm
- 素材
- パイプ:銅 ネジ:真鍮
試験結果
・CU-600は酸化膜しか反応しません。
・長時間使用してもほとんど金属を溶解、腐蝕しません。※鉄素材を除く

処理前

処理後




Q&A
銅酸化膜除去剤CU-600を1日放置しても銅素地に影響はないでしょうか。
銅酸化膜除去剤CU-600は還元効果で酸化膜除去します。酸洗いと違いエッチングしないため銅素地に影響はありません。但し、銅の種類によっては影響を与えるものもありますのでお問合せよろしくお願い致します。
銅酸化膜除去剤CU-600の希釈水は工業水で良いでしょうか
問題ありません。
銅酸化膜除去剤CU-600を使用時の容器は何でも良いでしょうか。
鉄容器は使用できません。銅酸化膜除去剤CU-600は鉄と反応し酸化膜除去効果が乏しくなります。
飲料用のプラスチック容器での使用は止めて下さい。誤飲の可能性があります。
食品加工機器、調理用具、楽器の酸化膜除去に使用しても良いでしょうか。
工業用薬品になりますので食品関連の知見はございません。
銅酸化膜除去剤CU-500とCU-600の還元の大きな違いは何ですか。
銅酸化膜除去剤CU-600はpH6.5±0.5の中性洗浄剤になります。酸化膜 ・指紋(手垢)などを還元して容易に除去します。
銅酸化膜除去剤CU-500はpH1〜2のエッチング剤になりますので銅素地をアタックしま すので表面を溶解し、光沢を損なうこともあります。
使用用途として、銅酸化膜除去剤CU-500は銅表面を荒らしますので金属表面処理の前処理剤として使用し、めっきや塗装などの密着性を高めます。

